建て替えのため4月30日で閉場する東京・歌舞伎座「御名残四月大歌舞伎」が28日、千秋楽を迎えた。51年の再開場以来、59年の歴史の最後を飾る公演とあって開場前から「当日券」「一幕見」のチケットを求めて長蛇の列ができ、最後の演目「助六由縁江戸桜」で幕が下りた後も満員の観客からの拍手が鳴りやまなかった。

 朝から多くの観客が詰め掛けた。強い雨の中、数十枚しか用意していない「当日券」や150席の「一幕見」のチケットを求めて長い列となり、身動きできないほどの混雑ぶり。この日のチケットは金券ショップやネットオークションで10倍近い5万円、10万円の値がついた。29日に修祓式、30日に閉場式を行い、59年の歴史に幕を閉じる。新しく生まれ変わる歌舞伎座は13年春に開場する。

 [2010年4月29日6時9分]ソーシャルブックマーク