佐川宣寿国税庁長官(60)が辞任の意向を固めたことを受け、麻生太郎副総理兼財務相が9日、財務省内で記者会見を行った。佐川国税庁長官が同日付で辞任したことを正式発表し、「行政への信頼を損なった」として減給処分にしたと説明した。

 辞任は佐川氏から申し出があり、麻生財務相は会見で「(佐川氏は)『対応にていねいさを欠いた』と言っている。ただ彼が不適任であったかというと、国税庁長官として不適任であったという認識は私にはありません」と話した。

 また麻生財務相は決裁文書の書き換えの有無に関しては明言せず「文書のあるなしについて現時点で分かっているものははっきりさせるよう指示し、来週早々にもお示しできるようにしたい」と述べ、調査結果次第では佐川氏に追加の懲戒処分を下す考えを示した。