北海道旭川市の旭山動物園は1日、夏季営業を始めた。道警は前日の4月30日、園内の焼却炉で妻由衣さん(33)の遺体を焼却したとして死体損壊容疑で、同園勤務の市職員鈴木達也容疑者(33)を逮捕。捜査が続き営業開始が先送りされていたが、動物園の入場ゲート前には、開園を待ちわびる子連れの家族ら約100人が列を作った。
園は冬季営業を終え4月8日から休園し、当初は同29日の夏季営業開始を予定していたが、職員への捜査で5月1日に先送りした。職員逮捕翌日の営業開始について、来場者からは不安の声も聞かれた。今津寛介市長は「信頼回復が第一。職員一同、力を合わせて楽しんでもらえる動物園づくりに取り組みたい」と話した。市によると、現場検証が続く間は、妻の遺体の一部が発見された焼却炉の周辺を立ち入り禁止区域にする。
また鈴木容疑者が道警による逮捕前の任意の事情聴取に妻の殺害をほのめかしていたことが、捜査関係者への取材で分かった。道警は殺人容疑も視野に調べる。
焼却炉には飼育員が業務で出入りしていることも市関係者への取材で判明。鈴木容疑者は出入りの過程で操作方法を把握していたとみられ、道警は焼却の経緯の捜査を進めている。
市関係者によると、焼却炉は動物病院と併設されており、死んだ動物は動物病院で獣医師が解剖して死因を調べ、終了後に焼却する。飼育員は担当外の動物も含めて解剖の場に立ち会う機会があり、焼却炉の使い方も把握できる。一方、事務職員が出入りすることはほとんどないという。
焼却炉は稼働中、煙やにおいはほとんど出ない。燃えて残った灰などは1回ごとに取り出すことはせず、ある程度たまった時点で処分しているという。動物の死骸のほか、鳥インフルエンザ対策で鳥のふんなどを燃やすこともある。
道警の調べに、鈴木容疑者は3月31日ごろに焼却炉で遺体を焼却したことを認めている。(共同)

