検察官の定年延長を含む国家公務員法改正案の審議をめぐり、15日の衆院内閣委員会に、森雅子法相が出席することになった。14日、自民、立憲民主両党の国対委員長が会談し、森氏の出席で合意した。

改正案は13日に同委員会で審議が行われたが、本来検察庁法の担当は森氏だが、これまでの国会答弁の不安定さもあり出席は認められず、野党は「森隠し」と批判していた。しかし、13日に答弁に立った武田良太行革担当相は野党の指摘に具体的な説明ができず、野党は途中で退席するなど、審議が中断。「森隠し」がさらなる混乱を招く、皮肉の悪循環に陥っていた。

与党は15日に森氏の出席で質疑を行った上で同日中の採決を目指すが、野党側は特例で定年延長を認める基準が明確にされない限り、採決に応じない構え。与党は週明けの衆院通過を目指すが、立民の安住淳国対委員長は、与党が強行採決に踏み切れば衆院内閣委員長の解任決議案提出を検討する考えで徹底抗戦する。