北海道・知床半島沖で子どもを含む26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)」が遭難した事故で、海上保安庁の奥康彦参事官が26日、カズワンを捜索していた地元漁業者の漁船から、一定程度の大きさがある物体を発見したという通報があったと明らかにした。

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水難学会副会長で潜水作業に従事する「朝日海洋開発」代表取締役の安倍淳氏 確定はしておりませんが、カシュニの滝から近い水深30メートルの底面に大きな物体らしきものがあることが確認されたようです。

乗船者の捜索の模様がテレビのニュースなどでも伝えられました。地元の漁船などが中心となって、等間隔で横1列になって魚群探知機(魚探)で底面に異常がないかの調査をしていたようです。

プロの漁師なら魚の群れがどのように移動するのか、もしくは魚が潜んでいそうな海底の形状は頭の中にも入っていて、魚探に映し出された画像を見て、仮に重量19トンの「KAZU1」が沈んでいれば、いつもと違う底面の形状になっているので認識できると思います。

今後は水深30メートルという比較的浅い海域ではありますが、どのような状態で沈んでいるのかを綿密に調査して、まずは船内に取り残されている乗船者がいるかどうかの確認をしていくものだと思われます。

事故が発生した当時は海上の波の高さは約3メートル、海上の風速も16メートルを超えていたらしいです。この荒れた状態で船から海に飛び込めた人が何人いたのか。そのまま船内に閉じ込められて船が沈没してしまったという可能性も考える必要はあると思います。

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