定数45に対して64人が立候補する大激戦になった東京・足立区議選は21日、投開票され、22日未明にすべての議席が確定した。足立区選挙管理委員会のホームページによると、党派別では最多の19人を擁立した自民党では、ベテランを含む現職5人、新人2人の計7人が落選する異例の事態となった。

自民の議席数も選挙前の17議席から5議席減の12議席となり、党派別の議席獲得数では、今回13議席で最多となった公明党を下回った。「区議会第1党」も公明に譲る形となった。

一方、ホームの関西以外での勢力拡大へ勢いを増す日本維新の会は、擁立した3人全員が初当選した。3人中2人は、当選者45人のうち3位、4位の得票数で、東京都内での地盤拡大を進める形となった。

政界関係者からは、自民が今回退潮したことに、維新躍進の影響を指摘する声もある。

一方、4月の統一地方選で、党が現在の形になった1998年以来過去最多の12人が落選した公明党は今回、公認した13人全員が当選したことで、選挙前の議席数を維持した。統一地方選では落選した12人中、東京都内の区議選の落選者が8人。そのため、今回の足立区議選を「最多落選」だった統一地方選のリベンジの機会ととらえ、山口那津男代表が告示日に11カ所を応援に回るなど、強い危機感を表していた。

党派別の当選者は、公明党13、自民党12、共産党6、日本維新の会3、立憲民主党3、都民ファーストの会1、国民民主党1、れいわ新選組1、参政党1、無所属4。投票率は42・79%。