将棋の最年少7冠、藤井聡太竜王(名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖=21)が全8冠制覇を目指して永瀬拓矢王座(31)に挑戦する、第71期王座戦5番勝負第4局が11日、京都市の「ウェスティン都ホテル京都」で行われ、後手の藤井が勝った。シリーズ対戦成績を3勝1敗とし、王座を奪取し、史上初の全8冠制覇を達成した。

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藤井と永瀬の死闘は、観る者を感動させた。特に最終盤に大逆転を許し、自分の頭を何度もかきむしって悔しがる永瀬の姿に、X(旧ツイッター)などSNSでは「辛かった」「泣いた」「心震えた」などと称える投稿があふれた。終局後の大盤解説会場でのあいさつの際も、参加者からは、永瀬のほうに大きく長く温かい拍手が送られていた。

胸を打たれたのは、棋士たちも例外ではない。「八冠おめでとうございます!! しかし残酷なゲームだなあ」(瀬川晶司六段)、「衝撃的な結末に言葉がありません。歴史的な出来事が起こる時は、何か見えないチカラが働くのかとさえ思いました。藤井八冠おめでとうございます。本当に素晴らしいシリーズでした。また二人の番勝負を見たいですね」(遠山雄亮六段)、「辛くて痛くて苦しくて、だけど将棋はやめられない。最後まで戦い抜かれた永瀬先生のお姿、とてもかっこよかった。きっと一生忘れないと思う」(脇田菜々子女流初段)など…、思わず感情があふれ出たような投稿が相次いだ。

パイン株式会社は、パインアメを縦に2つ並べた画像に「藤井聡太さん 8冠おめでパイン」と言葉を添えて投稿した。

◆将棋界の全冠制覇 故升田幸三実力制第4代名人が1957年(昭32)7月、「名人」「九段」「王将」と当時あったタイトルを初めて独占した。また、故大山康晴十五世名人は59年6月に3冠、次いで同年新設された「王位」も獲得して63年2月まで4冠、さらに「棋聖」(62年創設)も取り、64年3月まで5冠となった。大山はこの後、65年2月から66年7月、67年1月から7月、70年7月から12月まで5冠全制覇を果たしている。73年に「棋王」、83年に「王座」が加わり、7冠になってからの全冠制覇は羽生善治九段だけ。「叡王」が17年、タイトル戦に昇格した後の8冠は藤井が初めてとなる。

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