ドジャース大谷翔平投手(30)が制作に特別協力し、昨年3月に発売した絵本「野球しようぜ! 大谷翔平ものがたり」の「2025スペシャル版」が制作され、28日に発売する。大谷自ら提案し、出版元の世界文化社と共同で売り上げの一部を地元・岩手県大船渡市で発生した山林火災の災害支援へ寄付する。18日に東京ドームで行われるカブスとのメジャー開幕戦に向け13日、帰国する大谷が、傷ついた故郷・岩手の復興に一肌脱ぐ。
◇ ◇ ◇
「野球しようぜ! 大谷翔平ものがたり」は、大谷がエンゼルス在籍時の22年12月に、5歳児対象の月刊絵本「ワンダーランド」での特集の打診を受け、野球への思いなどの質問事項に自ら答え、翌23年8月号に掲載された内容がベースだ。幼稚園、保育園、こども園に年12回、配本される同誌は一般書店で取り扱いがなく、絵本化の要望が多数、寄せられ、大谷も売り上げの一部を日本赤十字社に寄付すること、子どもたちに向けたメッセージを掲載したことに共感し快諾。ドジャース移籍に関する事実関係を加筆し、韓国でメジャーが開幕した昨年3月20日に発売した。
出版不況といわれる中、6刷、累計発行部数13万部と大ヒットし「続きを読みたい」との声が相次いだ。その声を受けて、昨年の活躍をぜひ加えたいと考えた担当者が、大谷の関係者と交渉を重ね、昨シーズンが終了した頃から企画が始まった。子どもの頃にノートに書いた目標、163キロの剛速球を放る右手の手形、「きみなら なんだってできる!!」とのメッセージまで加えた、半生が詰まった絵本はそのままに2点の豪華企画を追加。ドジャース移籍1年目の活躍を写真でまとめた8ページの小冊子「2024シーズン大谷翔平ニュース」と、50-50の瞬間をとらえたポスター(42センチ×55センチ)を付けた。
出版へと企画が進んでいく中で、2月26日午後に岩手県大船渡市で山林火災が発生。その中、同月末に大谷から提案があり、関係者がやりとりして、災害支援を目的とした寄付が決まった。同市の県立大船渡高出身の佐々木朗希投手(23)が、3日に災害見舞金1000万円と寝具セット500組を寄付したが、同じ岩手県出身の大谷も、大一番を前に傷ついた大船渡と人々の背中を力強く押す。【村上幸将】

