高市早苗・前経済安保担当相(64)は19日、国会内で会見し、自民党総裁選(22日告示、10月4日投開票)で訴える政策を発表した。
「最も急がないといけないのは生活の安全保障。物価高から守ること」として、物価高対策を政策集の最初に記した。野党が求めてきたガソリンや軽油の暫定税率廃止、国民民主党肝いりの「年収の壁」引き上げ、立憲民主党が参院選で公約に掲げた「給付付き税額控除」に次々と言及。総裁選の他候補と比べ、野党との「距離感」が指摘される中、連携に支障がない秋波を送るように、訴えた。
質疑応答で、野党の政策に言及したことについて問われた際には「年収の壁の引き上げは、もともと大賛成。本当に大事なこと」と応じた。一方、連立のあり方に関しては「自公連立が基本」とした上で「基本政策が合致しないといけない。合致できれば連立政権を組むというところでやっていきたい」と述べた。
会見冒頭、「私、高市早苗は、日本と日本人を心底愛する者として、日本と日本人の底力の本当に信じてやまない者として、再び自民党総裁選挙に立候補いたします」と決意表明。日本の政治に必要なものとして「暮らしや未来への不安を夢や希望に変える政治、日本が直面するクライシスを克服する強い政治、方向性を示す政治、安定した政治だ」と訴えた。
「日本をもう1度、世界のてっぺんへ。高い志と燃えるような思いを胸に、この場に立たせていただいている。だからこそ今、日本の国力を強くしなければならない」として、外交力や防衛力、経済力、技術力、情報力、人材力を挙げ「これらの総合的な力を強くする」と主張した。
「自由民主党総裁を目指すものとしてぜひとも申し上げなくてはならない」として「時代の要請に応えられる日本国憲法の改正をする」「男系の皇統をお守りするため、皇室典範を改正する」と持論にも言及。自身の名前にちなみ「高市、『高い位置』に日本を押し上げる」とも訴えた。
一方、首相になった場合も靖国神社参拝を続けるかとの質問には、明言を避けた。「国策に殉じられた方のご慰霊のあり方、平和の祈念のあり方は、しっかり考えていかないといけないと思っている」と述べた上で、「まだ総裁選に立候補している段階でございます。『総理になったら』というご質問ですが、私にとっては、お国のために命をささげた方は大切な存在であり、感謝の気持ちはけして変わりません」と述べた。
高市氏の総裁選出馬は3度目。昨年の総裁選は決選投票で石破茂首相に敗れ、あと1歩届かなかった。会見会場には「初の女性総理」への期待を記したのぼりも立てられた。苦手とされ、党内で支持が拡大しない一因ともいわれてきた「人付き合い」に関して、この1年で改善したかとの質問には「ちょっとは努力をしました。苦手な飲み会、私にしては、やったかなと思います。(出席して)いろんな学びがあった」と、笑顔で語った。
一方、総裁選で高市氏とともに有力候補の1人と目される小泉進次郎農相(44)はこの日、都内で選対本部の発足式に出席した。20日に出馬会見を行う予定で、5人による戦いの構図が正式に固まる。【中山知子】

