5日に放送されたフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜午前7時30分)は、4日に行われた自民党総裁選で、議員票の動向のカギを握るといわれた「キングメーカー」の1人、岸田文雄前首相が、かつて率いた旧岸田派の議員に向けて、自身の投票時に、意中の候補について、こっそり「ハンドサイン」を送っていたと報じた。
番組では、4日の投開票の舞台裏を、5人の候補者陣営の議員への取材をまじえながら検証。新総裁選出をめぐっては、旧岸田派会長を務めた岸田氏や、党に唯一残る派閥、麻生派(43人)会長を務める麻生太郎最高顧問という2人のキングメーカーの動向が、大きなカギを握るとみられていた。3日夜から4日にかけて、麻生氏が所属議員に対し、党員・党友票を多く獲得した候補への投票を呼びかけたとの情報が関係者の間に流れ、麻生氏は高市氏を支持するとの見方が、一気に広がった経緯がある。
一方、番組キャスターを務めるフジテレビ解説委員の松山俊行氏は、独自情報としてもう1人のキングメーカー、岸田氏に言及。投票まで岸田氏の動向は見通せない状況だったが、松山氏は「岸田さんが、実は影でサインを送っていたという話があって。(1回目の投票で)右手で入れたら(決選投票は)進次郎さんだというサインが、どうも出ていたらしい」と指摘。岸田氏は明言していないが、小泉進次郎農相(44)への投票を、暗に呼びかけていたのではないかとの独自情報をまじえて、分析した。
実際に岸田氏は1回目の投票で、右手で投票用紙を投票箱に入れていた。
松山氏は「1回目で岸田さんが右手で入れたことを見ていた旧岸田派の議員たちは、どうするか迷ったみたいですが、一部に(岸田氏のハンドサインが自席から)見えなかった議員とか迷っていた議員などは、結構、それでも高市さんに入っていったようだ」とも指摘。旧岸田派はまとまった行動をとれなかった可能性があることも示唆。「岸田さんが今回、いっしょにやらなかったことに対する反発ということもあって、旧岸田派は事実上、分裂に陥ったということもいわれています」とも指摘した。
派閥が解消されたはずの自民党で、依然として旧態依然の手法がとられた可能性があることを念頭に、ともにキャスターを務めるフジテレビの梅津弥英子アナウンサーは「まだこういうことがあるんだなあという感じですが」と口にした。すると、レギュラーコメンテーターを務める弁護士の橋下徹氏は「多数を取る、ということは、こういうことですから」と理解を示しつつ「でも、『右手で』とサインを出して見えなかったとか、そんなサインミスありますか?」と苦笑い。
これに対し、松山氏は「その辺の情報伝達がうまくいっていなかったようですが」と応じ「やっぱり、岸田さんの動向はかなり気になっているところだった。右手でシグナルを出したというのは、結構、大きかったかもしれないですよね」とコメントした。

