翌週に浦和の桜花賞を控えた3月14日の船橋。3歳牝馬のアネモネ特別(1500メートル)は賞金的に桜花賞の出走が微妙な馬もいた。桜花賞よりも前に行われ、結果的に賞金が足りた馬もいたので“残念桜花賞”とはちょっと違うが、そんな趣のメンバーだった。

制したのは船橋のラピスアダマンス(坂本)。2番手から抜け出して2馬身半差の完勝だった。休み明けの前走は5着に敗れたが、これで4戦3勝。すべての手綱を取る和田騎手は「背中も体もいい。気の入りがよくて、テンションが高いところはあるんですが、前回よりは落ち着いていて、競馬も折り合いながら進めていたのでよかった」と高評価。坂本師は「体がもうちょっと戻ってくれれば。ひとたたきして、毛づやも変わったからね」。2歳時の500キロ台から480キロ台に減った馬体重が戻ればさらに期待できそうだ。

次走はあさって16日水沢の留守杯日高賞(M1、1600メートル)。「輸送と初めての場所、あとは小回りを気にしなければ」と師。南関東からは計5頭が遠征予定で、3頭は桜花賞の3、4、6着馬。力を出し切れれば桜花賞組との力関係も分かりそうだ。【牛山基康】