「騎手人生のなかで、あの時期の僕の心の支えの馬でしたね。ウィがいるから頑張れた」と話すのは矢野貴之騎手(41)。引退したスマイルウィ(牡8)の主戦を4歳途中から務めた。初騎乗は21年5月のB1下特別。船橋1700メートルで首差2着ながら「ちょっと距離が長かったけど、乗り方次第では交流を勝てるだけの力を感じた」という。その後にけがなどで乗れない期間があったが、同馬に乗りたい一心で乗り越えた。
「印象深いのはゴールドC。いろいろ苦渋の決断でした」。22年12月に制した重賞3勝目は同じく主戦を務めてきたサルサディオーネではなく「交流を勝たせなければいけないという使命感もあったので」とスマイルウィを選んだ。「展開も向くだろうなと。結果もステッキを1発もたたかず着差以上に強い競馬だったと思う」と自信を深めた。
さきたま杯で首差2着に敗れた悔しさを糧にオーバルスプリントで中央交流も制覇。重賞8勝のうち7勝の手綱を取った。「ゲートに入った瞬間にレースモードに切り替わるところが愛嬌(あいきょう)がある。それまではオフなのに」。そんな愛されキャラのパートナーを「お疲れさま」とねぎらった。【牛山基康】



