大牧場の原点がここに-。「ケイバラプソディー ~楽しい競馬~」は井上力心記者が取材した社台ファームの創業者・吉田善哉氏とノーザンテーストの等身大像除幕式。大種牡馬の像を前に感じたこととは…。
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先月、社台ファーム創業者の吉田善哉氏と社台スタリオンステーションで繋養(けいよう)され、種牡馬として偉大な功績を残したノーザンテーストの等身大像が建立され、その除幕式を取材してきました。
場所は千葉県富里市にある新木戸大銀杏公園。大きなイチョウの木がシンボルとなっています。富里市は馬との関わりが深い『馬のふるさと』というキャッチコピーが付けられている街。下総と呼ばれたこの地域は、野生の馬が放牧されていたそうで平安時代から馬文化が育まれてきたとのこと。今もその名残として多くの育成牧場、乗馬クラブが点在します。現在、周りは商業施設などでにぎわっていますが、公園の大半が緑地となっていて、少しではありますが、牧場だった頃の面影を感じさせます。
社台ファームは55年にこの地で創業しました。ノーザンファーム、社台ファームなど現在の生産界のトップをひた走る社台グループの始まりの地となります。大種牡馬ノーザンテーストは私が生まれる40年以上前から種牡馬として数多くの重賞、G1馬を輩出してきました。ノーザンテースト像を間近にするとすごくバランスが取れていて、めりはりのある筋肉も美しく再現されていました。やはり走る馬の雰囲気が感じ取れます。
吉田照哉代表は「社台グループを作ってくれた、もとの種馬。それまでは日高の馬に負けて悔しい思いをしてきて、何とかいい種牡馬を導入したいと思っていました。あっという間にリーディングサイアーになって、そこで社台ファームが日本で1番の種牡馬を持つ牧場となりました。初めて(産駒のダイナガリバーで)ダービーを勝つこともできましたから思い入れがあります」と、グループの成長期を支えてくれた同馬への感謝の思いを明かしていました。除幕された像の出来栄えについてうかがうと、「ノーザンテーストの顔はよく似ていますね」と満足した様子でした。
彼の血を受け継ぐ馬たちが今週も全国各地でレースを走ります。吉田善哉氏、ノーザンテーストが日本競馬に残した偉大な功績を肌で感じられる場所だと思います。馬のふるさと富里市、新木戸大銀杏公園にお時間ある方はぜひ1度足をお運びください。【井上力心】
(ニッカンスポーツ・コム/競馬コラム「ケイバ・ラプソディー~楽しい競馬~」)





