来週の8月1日から、珠洲市のタイニーズファームの近くにホースパークがオープンします。

そこにあった花き栽培センターという農業施設が昨年の春に閉鎖された際に、市長から「馬を扱うパークにしてはどうか」とご提案をいただき、急きょ段取りを進めました。運動できる角馬場をつくり、放牧地も整備しました。ガラス張りの農業用ハウスがあったので、それは仮設の馬房に改造しました。入場料は500円を予定しています。すぐ近くにオートキャンプ場やホテルもあるので、お越しいただきやすいのではないかと思っています。

今はサラブレッドのアルちゃん(競走馬名レッドアルティスタ)、ポッキー(同サトノアクセル)、セリちゃん(同ヴォリション)、そしてミニチュアホースのテンくんの計4頭がいます。新しい場所に慣れてもらっている最中ですが、今はアブが多くて、ちょっとしたパニック状態で走り回っています。それぐらい元気なのですが(笑い)、この“自主トレ”で体が減ってしまったので、今まであげていなかった濃厚飼料を食べさせて、体を増やしているところです。テンくんには小さな馬車を引く練習もしてもらっています。

このパークは、人と馬との距離感を縮められる場所にしたいと思っています。競走馬や大会に出るような乗馬は、素人さんには簡単に扱えず身近な存在ではありません。ここに来る馬たちは行き場がなくなって命を失う寸前で、ストレスで人を嫌いになっていた子もいましたが、そこをケアしながら、人への危険度を下げられるようにしてきました。リクエストがあれば、手入れや引き馬の講習もできればと考えています。

先日、石川県からは観光大使を委嘱したいというお話をいただきました。今のメンバーには松井秀喜さんや道場六三郎さん、武藤敬司さんをはじめ、すごい方々ばかり。「こんな中に入って大丈夫かな」とも思いますが…(笑い)。ホースパークという新たな拠点もできましたし、馬の魅力を発信するイベントとして以前に金沢競馬場でも開催した「サンクスホース」のような場を定期的に設けたいと考えています。大役に恥じないように自分なりに貢献していくつもりです。

■来月9日、無料イベント開催

角居氏がCOOを務める「みんなの馬株式会社」では、8月9日午後7時からオンラインイベントを開催する。参加費は無料。最近の活動の報告に加え、角居氏がかつて手がけたトールポピーとアヴェンチュラについて語るコーナーも予定している。詳しくは「みんなの馬 オンラインイベント」などで検索を。

農業用ハウスを改造した馬房(角居氏提供)
農業用ハウスを改造した馬房(角居氏提供)