11日の香港国際競走には4つの競走に14頭の日本馬が参戦します。昨年はラヴズオンリーユーが香港Cを制し、グローリーヴェイズが香港ヴァーズに優勝しましたが、果たして今年はどうなるものか。


3週前に行われたそれぞれの前哨戦の結果から、本番での地元・香港勢の有力候補を挙げてみたいと思います。


◆G2ジョッキークラブスプリント(芝1200メートル、14頭)

優勝ラッキースワイニーズ Z・パートン 1分7秒55

2着ラッキーパッチ C・シャウ 首

3着デュークワイ H・ベントレー 1馬身


G1香港スプリントの前哨戦となったG2ジョッキークラブスプリントは、2番人気のラッキースワイニーズが差し切って優勝。昨年の香港スプリントで競走中止して以降、成績のさえなかったラッキーパッチが首差の2着に健闘しました。ラッキースワイニーズはこれで10戦7勝、2着2回。G1競走は香港スプリントが初挑戦になりますが、その末脚は十分に通用するもの。少なくとも馬券には絡みそうです。前哨戦で6着だったウェリントンの巻き返しにも注意が必要なようです。


◆G2ジョッキークラブマイル(芝1600メートル、7頭)

優勝ゴールデンシックスティ C・ホー 1分34秒02

2着 カリフォルニアスパングル Z・パートン 首

3着 ワイクク S・デソウサ 2馬身1/2


ホー騎手を鞍上に6番手に控えたゴールデンシックスティが、軽快に逃げるカリフォルニアスパングルをゴール前で首差捉えて優勝。休み明けを克服して、このレース3連覇を達成しました。今シーズン、重賞2連勝で1番人気で臨んだ4歳馬カリフォルニアスパングルが2着で続き、順当な結果に終わりました。逃げるカリフォルニアスパングル、これを目標に追い込むゴールデンシックスティの香港コンビは本番でも強力。この牙城を崩せば日本馬ですが…。


◆G2ジョッキークラブカップ(芝2000メートル、9頭)

優勝  ロマンチックウォリアー J・マクドナルド 1分59秒23

2着 トゥールビヨンダイヤモンド A・バデル 1馬身1/4

3着 セニョールトーバ C・ホー 3/4馬身


初コンビとなったJ・マクドナルド騎手で4番手につけたロマンチックウォリアーが直線残り300メートルで危なげなく抜け出て快勝。香港レコード(ウインブライトの1分58秒81)に迫る1分59秒23の好タイムをたたき出して、地元中距離路線の主役をアピールしました。2着にG3プレミアプレート(芝1800メートル)を制したトゥールビヨンダイヤモンド。勝ち馬をマークしたセニョールトーバが差はなく続きました。


ロマンチックウォリアーは昨シーズン、香港ダービー(芝2000メートル)やG1クイーンエリザベス2世カップ(芝2000メートル)など8戦7勝(唯一の敗戦はカリフォルニアスパングルが勝った香港クラシックCの4着)。G1香港Cは試金石となりますが、これまでの競馬ぶりからは十分に勝ち負けになるものと思われます。


なお、欧州勢と日本馬による争いが予想されるG1香港ヴァーズ(芝2400メートル)には、ジョッキークラブカップで3着に健闘したセニョールトーバが出走を予定しています。

(ターフライター奥野庸介)

※競走成績などは12月2日現在

表参道のイルミネーションも始まりました。師走!
表参道のイルミネーションも始まりました。師走!