いつも極ウマ「海外競馬を知ろう」をご覧いただきありがとうございます。今年もあっという間に1年が終わろうとしています。2022年は日本馬が海外の重賞に10勝もする年になりました。残念ながら4頭で挑んだ凱旋門賞は勝てませんでしたが、暮れの香港ではウインマリリンが優勝してくれました。その時に脳裏に浮かんだのは、ウインマリリンが2着したG1エリザベス女王杯を大外一気に制したジェラルディーナのこと。牡馬の強い馬がいっぱい出る有馬記念ですが、ウインマリリンを物差しに考えると、大仕事をしても不思議なし! と思わせる馬。1票を投じてみようかなと考えています。
さて、今年の最後の話題は来年の「世界競馬の注目馬」。来年、大仕事をするであろう期待の5頭を選んで22年の締めくくりとします。
最初に挙げるのはフランスのヴァデニ(牡3、父チャーチル、仏J・C・ルジェ厩舎)です。凱旋門賞は勝ったアルピニスタに詰め寄ったものの半馬身届かずの2着。陣営は23年の凱旋門賞を目標に現役続行を宣言しました。来年のスケジュールは明らかにされていませんが、順調なら春に2~3戦して、前哨戦を経て本番の凱旋門賞となりそうです。まだ見ぬ新3歳馬の存在は不気味ですが、今年のような走りが出来れば優勝争いは必至です。
もう1頭は英国のデザートクラウン(牡3、父ナサニエル、英M・スタウト厩舎)です。デビュー戦からG2ダンテSを連勝して臨んだG1英ダービーでの強さは異彩を放っていました。その後に脚部不安を発症、夏のカムバックがうわさされましたが、マイケル・スタウト調教師の判断によってシーズン全休となりました。回復の具合は明らかにされていませんが、レーシングマネジャーは今年3月のG1ドバイシーマクラシックでの復帰を明らかにしており、めどは立っているようです。ドバイの結果次第では上半期のG1戦線のセンターステージに立つはず。青写真通りなら8月のG1キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを目標にするものとみられます。
クラシックを狙う新3歳馬の主役はオーギュストロダン(牡2、父ディープインパクト、愛A・オブライエン厩舎)でしょう。2歳時は4戦3勝。2戦目に勝ち上がって、G2チャンピオンズジュベナイルSとG1フューチュリティトロフィーを連勝。後者ではスタンド側のラチ沿いを豪快に駆け抜けて、2着に3馬身半差をつけて、性能の違いをアピールしました。母のロードデンドロンは欧州G1・3勝の名牝。曽祖母カサンドラゴーも欧州短距離G1の覇者と血統は超1級。英2000ギニーから英ダービーの王道で、どんなパフォーマンスが見られるか。注目の大器です。
香港競馬に現れた新星、ロマンチックウォリアー(せん4、父アクラメーション、香C・シャム厩舎)とカリフォルニアスパングル(せん4、父スタースパングルドバナー、香A・クルーズ厩舎)の成長も楽しみです。前者はG1香港カップを完勝、後者はG1香港マイルで王者ゴールデンシックスティの追撃をおさえて初G1を飾りました。
ゴールデンシックスティをまじえた“香港ビッグ3”は1月28日に行われるスチュワードカップ(G1、芝1600メートル、シャティン)で激突することになっていて、まずはその勝敗の行方が注目されます。ロマンチックウォリアーの目標は来年4月に行われる国際競走のG1クイーンエリザベス2世C(シャティン、芝2000メートル)、カリフォルニアスパングルとゴールデンシックスティの2頭はG1チャンピオンズマイル(シャティン、芝1600メートル)に向かう予定。ゴールデンシックスティは6月のG1安田記念を引退レースとして来日する模様ですが、4歳の2頭も参戦の可能性を残しています。
みなさま、どうぞ良い年をお迎えください。
(ターフライター奥野庸介)競走成績等は2022年12月23日現在
※次回は1月13日(金)更新



