3歳牝馬のナムラクレア(長谷川)が圧倒的なスピードを見せつけ、1番人気に応えた。6ハロン戦は昨年の小倉2歳S1着以来5戦ぶりだったが、好位から難なく抜け出した。鞍上の浜中俊騎手(33)は厳しい減量に成功。自身が主戦だったミッキーアイルの娘で再び重賞制覇を果たした。今後は10月2日中山のスプリンターズS(G1、芝1200メートル)でG1制覇を目指す。
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勝負どころでの手応えが1頭だけ違った。他馬の鞍上が懸命に手綱を押していたのに対し、ナムラクレアの浜中騎手は4コーナーを回り切るまで抑えたまま。追い出すと一気に後続を引き離した。「これならかわされることはないだろう」。勝利を確信した。
前走はマイルの桜花賞で3着に好走した。だが、長谷川師は限界も感じたという。「浜中騎手が100点満点の騎乗をしてくれたのに、上位2頭とは距離適性の差があった」と。そこで次戦を函館SSに定めたが、1つ問題があった。負担重量が50キロと浜中騎手には厳しい設定だったのだ。「でも、彼に乗るかと聞いたら、すぐに『乗ります』と。意気に感じた」。
浜中騎手が50キロ以下で騎乗したのは、デビュー2年目の08年8月小倉記念(ウイントリガー49キロ=10着)が最後。50キロは同年6月以来で、51キロも09年以降は6回しかなかった。「騎手が体重を落とすのは大変なこと。急激に落として、ナムラクレアのようなパワーのある馬に乗れば、体がつりかねない」と元騎手の長谷川師はいう。それだけに浜中騎手はじっくり、計画的に減量した。レース後には「今日でも飲み食いできたほどですよ」と話したほど、余裕でミッションを成し遂げた。
そのかいもあっての圧勝劇。「最初の100メートルがポイントだと思っていたが、難なく対応してくれた」(同師)と、ミッキーアイルの娘はあらためてスプリント能力の高さを見せた。今後の目標はスプリンターズS。短距離界に新星が誕生した。【岡本光男】
◆ナムラクレア▽父 ミッキーアイル▽母 サンクイーン2(ストームキャット)▽牝3▽馬主 奈村睦弘▽調教師 長谷川浩大(栗東)▽生産者 谷川牧場(北海道浦河町)▽戦績 8戦3勝▽総収得賞金 1億6780万5000円▽主な勝ち鞍 21年小倉2歳S(G3)▽馬名の由来 冠名+女性名より
◆サマーシリーズ 6月12日~9月11日をサマーシリーズとして、騎手部門と競走馬部門でチャンピオンを決定。距離別にスプリント(対象6レース)、マイル(同4レース)、2000(同5レース)で争う。
▽スプリントシリーズ (1)ナムラクレア10P(2)ジュビリーヘッド5P(3)タイセイアベニール4P(4)レイハリア3P(5)キャプテンドレイク2P
▽ジョッキーズシリーズ (1)浜中10P(2)横山和5P(3)鮫島駿4P(4)松岡3P(5)藤岡康2P

