史上2頭目の快挙だ。9番人気オールアットワンス(牝5、中舘)が21年に続く、2度目の優勝を果たした。ホー騎手の落馬負傷によりコンビ復活となった石川裕紀人騎手(27)と、2枠3番から豪快な外差しを決めた。勝ち時計は54秒9。

隔年制覇は02、04年のカルストンライトオ以来。1年の休み明けによる勝利は同レースの最長ブランク優勝となった。

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検量室前に石川騎手の雄たけびがとどろいた。2年前の覇者、オールアットワンスが1着の枠場に凱旋(がいせん)した。隔年優勝はカルストンライトオに続く史上2頭目。昨年6着以来、丸1年ぶりの実戦をぶっつけ本番で制した。石川騎手は「この馬の切れ味があればどこかで進路が開くと思った。彼女の切れを存分に発揮してくれました」とファンに語りかけた。

1度は離れた手綱。前日に騎乗予定だったホー騎手の落馬負傷による乗り替わりだったとはいえ、巡ってきた好機に覚悟をもって臨んだ。「彼女のことは自分が一番分かっていると思って自信を持って乗りました」。1年前と同じ2枠3番。内を狙って連覇がかなわなかった昨年を教訓に、外へと意識を向けた。序盤400メートルまでに外ラチ沿いの後方を確保。「内に行くことを考えず、外ラチを取りたいと考えていて、イメージ通りのいい競馬でした」。4番手抜け出しの21年とは違う末脚一閃(いっせん)。馬群をさばき切った追い込みに会心の笑みを浮かべた。

極限のスピードを求められる直線競馬で、史上最長ブランク勝利となった。中舘師は「今までにないくらい、すごくいい状態でした」と振り返る。もともと脚が丈夫な馬ではない。北海道での放牧から馬を立ち上げ、狙い澄ました仕上げで復活に導いた。「次はまだ。脚元を確認しながらですね」と師。次走は未定も、そのスピードは現役屈指。これからも快速に磨きをかけていく。【松田直樹】

◆中舘師と直線競馬◆ 現役時代に挙げた25勝は今もなお、柴田善騎手と並ぶ歴代最多勝利。15年3月に開業後は管理馬をのべ11頭出走させ【4・0・1・6】。複勝率45・5%の高い数字を誇る。

◆オールアットワンス ▽父 マクフィ▽母 シュプリームギフト(ディープインパクト)▽牝5▽馬主 吉田勝己▽調教師 中舘英二(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 11戦4勝▽総収得賞金 1億2008万6000円▽主な勝ち鞍 21年アイビスSD(G3)▽馬名の由来 曲名