視界良好! 今春の高松宮記念2着馬ナムラクレア(牝4、長谷川)が、重馬場をものともせずに大外から豪快に差し切った。勝ち時計は1分9秒9。今年1月のシルクロードSに続く重賞4勝目。

あと1歩に迫る悲願のG1タイトルへ、始動戦で最高の結果を残し、勢いそのままに秋の大一番スプリンターズS(G1、芝1200メートル、10月1日=中山)へ向かう。

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分厚い雲が晴れた札幌のターフを、4歳牝馬ナムラクレアが豪快に駆け抜けた。持ち前の切れ味で、先行勢を一気にのみ込んだ。浜中騎手は「強かったと思います。休み明けでしたが、厩舎が上手に仕上げてくれました」と振り返った。

難しいコンディションを見事にクリアした。当日の雨で馬場が良から重まで悪化する中、鞍上は冷静なエスコートを見せた。「馬場傾向からして14番はかえって良かったと思っていた。なるべく外の馬場のいいところを通らせようと。後ろからだと差し切れるか分からないので、スタートを決めて好位で流れに乗りたいと思っていた。イメージに近いレースでした」。思惑通りに道中は中団の外を確保。直線は馬場のいい大外から突き抜けた。

今春の高松宮記念は2着に惜敗。前走のヴィクトリアM8着後は、早々に昨年5着のスプリンターズSへ目標に定めた。直行ローテのプランもあったが、長谷川師は「勝負勘が必要」と北海道からの始動を決定。レース後は安堵(あんど)の表情を見せ、「輸送にナーバスな面があるが、環境の変化に順応できるようになってきた」とメンタル面の充実も挙げた。

この後は中山での大一番が控える。鞍上が「あと1歩のところまできている。ナムラクレアと長谷川厩舎と一緒にやってきたので、何とか次はG1をと思っています」と言えば、師も「スプリンターズSに向け、さらにしっかり管理して、いい状態で出させてあげたい」。最高の形で前哨戦を制し、悲願のG1タイトルへ突き進む。【奥田隼人】

◆ナムラクレア ▽父ミッキーアイル▽母 サンクイーン2(ストームキャット)▽牝4▽馬主 奈村睦弘▽調教師 長谷川浩大(栗東)▽生産者 谷川牧場(北海道浦河町)▽戦績 14戦5勝▽総収得賞金 3億4910万4000円▽主な勝ち鞍 21年小倉2歳S、22年函館SS、23年シルクロードS(以上G3)▽馬名の由来 冠名+女性名より