有馬記念(G1、芝2500メートル、24日=中山)の最終追い切りが20日、東西トレセンで行われた。注目馬の調教を掘り下げる「追い切りの番人」は東西でダービー馬の動きをチェック。栗東ではマイクこと藤本真育記者が昨年のダービー馬ドウデュース(牡4、友道)を分析。たたき3走目の“黄金ローテ”に注目した。なお、有馬記念の枠順抽選会はきょう21日に行われる。
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迫力満点の脚取りだった。ポリトラックで助手が騎乗して6ハロン80秒6-11秒0。3歳未勝利馬のアドマイヤソラを追走して首差遅れたが、ドウデュースらしい力強さを感じた。友道師も「しまい併せる程度で乗った。前半は折り合いもついてたし、いい調教だった。一番いい状態で出せると思う」とうなずいた。
ドウデュースには必勝のローテーションが存在する。それが「たたき3走目」だ。過去に2度経験があり、1度目は新馬戦(1着)アイビーS(1着)を経て、3走目の朝日杯FSを制した。2度目は弥生賞(2着)皐月賞(3着)を経て、3走目でダービーの栄冠を射止めた。G1初制覇、ダービー勝利がともに、このローテ。「使いつつ良くなってくる馬」と師が話すように、3走目に状態のピークがくる。なぜ、たたき3走目がいいのか。秘密は「折り合い&調教の負荷」にある。
友道師 休み明けは折り合いが難しい。それを抑えようとして、時計が出にくくなる。だけど、たたき3走目は、ガス抜きができて折り合いがつく。カイバもよく食べる馬だからしっかりとやれる。それが結果につながっているのだと思う。
例として、この秋3戦の最終追い切り前日の火曜調教(Cウッド)を比較する。天皇賞・秋時は、4ハロン61秒7-14秒2。ジャパンC時は、同59秒9-13秒9。今回は、同55秒7-13秒3。時計が速くなり、明らかに調教の負荷が上がっているのが分かる。間隔が詰まるので本来なら調教はセーブ気味になるが、ドウデュースは違う。使うごとに心身がかみあい、動きが向上することで自然と時計も出てくる。こうなった時のドウデュースは強い。
同世代のライバル、イクイノックスが引退して混戦となったグランプリ。主戦の武豊騎手とのコンビが復活し、今回はたたき3走目の“黄金ローテ”にもなる。ゴール板を先頭で駆け抜けるシーンが、はっきりと目に浮かぶ。【藤本真育】

