海外G1・2勝を挙げたパンサラッサ(牡7、矢作)の引退式が8日、中山競馬場で行われた。

当初は有馬記念前日の昨年12月23日に実施予定だったが、同馬の体調面からこの日に延期されていた。最終レース後のウイナーズサークルには多くのファンが集まり、その姿を目に焼き付けた。今後は北海道新ひだか町のアロースタッドで種牡馬になる。

主戦を務め、サウジC制覇へ導いた吉田豊騎手(48)は寒空の下、勝負服姿で登壇。「海外で大きいところを2つ勝たせてもらって、2つともうれしく思いますけど、一番思い出に残っているのは天皇賞・秋で負けたことが悔しいという思いが強いです」とイクイノックスに惜しくも敗れた一戦を振り返った。

海外挑戦を振り返り「僕も長く乗っていて、正直海外とか大きいレースでレース前に緊張する思いをして、レースに乗れる機会があるのかなと思っていましたけど、パンサラッサに緊張する機会を与えてもらったので、本当にありがたいなと思います」と感謝の思いを口にした。

司会者から「今後産駒で大逃げをしたいか」と問われ「そういう機会がぜひあってほしいなと思っています」と笑顔。「本当にお疲れ様という一言で、第2の人生があるので子どもに期待しています」と活躍を願った。

19年9月デビューで通算27戦7勝(うち海外4戦2勝)。22年にドバイターフ、23年に世界最高賞金レースのサウジCを制した。国内外を合わせた通算獲得賞金は18億4466万3200円。引退戦となった昨年のジャパンC(12着)では、一時は後続を20馬身以上引き離す大逃げを打ち、個性派らしくターフを沸かせた。