良血開花だ。横山武史騎手(25)騎手騎乗の2番人気アドマイヤベル(牝3、加藤征)が直線外から伸びて、重賞初制覇を飾った。
勝ち時計は1分59秒0。半姉にG1馬アドマイヤリードがいる血統馬が2000メートルの3戦連続起用で、距離延長にメドを立てた。次戦はオークス(G1、芝2400メートル、5月19日=東京)。安全騎乗を誓った鞍上はファンへの感謝の思いも口にした。
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会心の一撃だ。横山武騎手が馬上で右手で硬く握り拳をつくった。直後にアドマイヤベルの流星にそっと手をやり、ゴーグル越しに破顔する。人馬は真一文字に直線を突き抜けた。鞍上は「ポジションを取りつつ、前に壁を置けたらと話していました。まさしく、思った通りの競馬ができました」と喜びをかみしめた。
作戦通りだった。加藤征師と練った策がぴたりとはまった。開幕週の芝、先行有利のレース傾向を踏まえてイメージしたのは5番手以内。3番手クリスマスパレードの真後ろに陣取ったことで、最初の関門はクリアした。横山武騎手は「調教のときから人の指示に素直でかわいい馬。能力があると感じていたし、重賞でも結果をと思っていたので、勝ち切れてよかったです」。呼吸を合わせて、直線は先行3頭の外。最後の伸びを引き出した。
今回が初コンビ。前走フリージア賞2着は当日の落馬により、急きょ乗り替わりとなっていた。安全かつ無事にレースを終える。命を守る。勝者は改めてその重要性を訴えた。「(藤岡)康太さんのような悲しい出来事が少しでも起きないように祈りますし、僕自身もより一層気を付けたいです。みなさんの応援がジョッキー、関係者、馬にも見えない力になっていると思います。これからも引き続き応援をお願いいたします」。ファンへのメッセージを求められ、鞍上は神妙な面持ちで語った。
いざ、オークスへ。ヴィクトリアM覇者の半姉アドマイヤリードは16年オークスで15着に敗れたが、こちらは距離延長への適性が見込めそうだ。横山武騎手は「2000メートルがギリギリかと思いましたが、折り合いに全く問題なかったですし、この感じなら2400メートルでも問題ないと思います」と樫の舞台を見据える。2000メートルの3戦連続起用でつかんだ重賞初制覇。次はG1で勝利の鐘を打ち鳴らす。【松田直樹】
アドマイヤベル▽父 スワーヴリチャード▽母 ベルアリュール2(ニューメラス)▽牝3▽馬主 近藤旬子▽調教師 加藤征弘(美浦)▽生産者 ノーザンファーム▽戦績 4戦2勝▽総獲得賞金 6728万8000円▽馬名の由来 冠名+母名の一部、美しい(仏)

