G1凱旋門賞をめざすシンエンペラー(牡3、矢作、父シユーニ)の欧州初戦となるG1愛チャンピオンS(芝2000メートル、レパーズタウン)が14日(土)に近づきました。

G1フェニックスチャンピオンSとなった1984年の勝ち馬は、のちに大種牡馬となるサドラーズウェルズ。L・デットーリ騎手で先行したファンタスティックライトが、これものちの名種牡馬ガリレオを頭差振り切った01年の名勝負は、今もファンの語り草になっています。

日本馬の参戦は19年ディアドラ(マジカルの4着)以来、史上2頭目。日本の3歳馬と日本人騎手(坂井瑠星騎手)の参戦はこれが初めてです。現地ブックメーカーによる前売りオッズは3強とされるエコノミクス(牡3、父ナイトオブサンダー)、オーギュストロダン(牡4、父ディープインパクト)、ロスアンゼルス(牡3、父キャメロット)に次ぐ4番手評価。シンエンペラーの全兄ソットサスは4歳時にここに挑み、4着となった後に凱旋門賞に向かい、これを制しました。

ここ10年の愛チャンピオンSは3歳馬が7勝と優勢。シンエンペラーにとって克服すべきことも多い一戦ですが、(結果は3着だったとはいえ)ダービーで見せた脚色は出色で、ここでも楽しみ以上のものがあります。

1番人気が予想されるエコノミクスは際立つ末脚で英仏の中距離重賞を2連勝中。W・ハガス調教師は、愛チャンピオンSを経て10月19日アスコットのG1英チャンピオンS(芝2000メートル)で今シーズンを締めくくる考えです。

昨年の優勝馬オーギュストロダン、愛ダービーから重賞連勝中のロスアンゼルス、それに一昨年の覇者ルクセンブルク(牡5、父キャメロット)の有力3頭を出走させる予定のA・オブライエン調教師は、このレース最多の12勝を挙げて19年(マジカルで優勝)から5連勝中。主戦のR・ムーア騎手は昨年と同様にオーギュストロダンとコンビを組んで参戦。こちらもG1ジャパンCに向けて負けられない戦いになりそうです。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)