いよいよ3月1日(土)から、リニューアルしたシン・阪神競馬場でのレースが始まります。コースは芝、ダートとも全面改修。前回の「阪神便り/勉強編」ではその概要をお伝えしました。では実際、競馬ではどういった馬が上位にくるのか。これまでの取材をもとに考察してみました。
【取材・構成=明神理浩】
従来の阪神競馬は、ひと開催が終わって次の開催までの間隔が、最大で2カ月半ほどしかありませんでした。そのため、芝の補修をするのは特に傷んだ部分が中心。毎回、ほぼ同じところに集中することになります。それが今回は、約10カ月の期間でほぼすべてを張り替えました。内、外、直線、コーナーのすべてがまったく均一な馬場になっています。
そうなれば、内ラチ沿いを走れる馬が断然有利。勝負どころで外々を回ると、それだけで大きなロスが生じてしまいます。どこの競馬場も開幕週の芝は内が有利ですが、それがより強く出るはずです。
当然ですが、ラチ沿いを最も通りやすいのは前に行ける馬。内枠に入った先行馬です。レースを作ってなおかつ、馬券圏内に残るのが大本線です。差しタイプは外に出さず、内で脚をためてさばける器用さが必要です(跳びの大きい馬は不利)。逆に外枠に入れば、もうそれだけで割引。特にスタートしてからコーナーまでが短い1200メートルの外枠は、完全に不利と考えていいです。
時計面はどうでしょうか。芝コースを歩いた感触はフカフカでソフトですが、レースまでには刈りそろえられます(洋芝の丈は12~16センチ)。また、洋芝の下にある野芝は冬眠中ですが、抜群のコンディションでグリップが利きます。レコード決着まではどうかですが、時計は出ます。古馬に関しては、持ち時計はないよりはあった方がいいです。
また、従来の阪神は開催の後半になっても時計が遅くなりませんでした。「阪神はここ数年、鳥取の芝を使っているんですが、これが丈夫なんです」と阪神競馬場馬場造園課の本橋課長。この傾向は新しくなっても続くので、阪神は時計が遅くならないと思ってもいいでしょう。
ダートは路盤を15センチ更新しました。06年以降、18年間そのままだったので硬化していました。それが新しくなったのだから、間違いなくソフトになっています。時計はかかりそうで、こちらは持ち時計で少々劣る馬も台頭可能です。一昨年の春、京都が新装オープンした時のダートは、雨が降ると逆に時計がかかっていました。路盤に使う山砂も阪神は京都より締まりやすいものを使用していますが「京都ほどではないにしても、最初のうちは若干そういう傾向はあるかもしれません」(同課長)。
もちろん、ここに展開、各馬の特性、騎手心理などが絡んでくるので、そのまんまというわけにはいきません。ですが、頭に入れておけば「これだ!」という馬を見つけることができるかもしれません。
今週から始まる阪神競馬を存分に楽しみましょう。以上、日刊スポーツ馬場担当の明神でした。

