レジェンド武豊騎手(57)が絶妙な騎乗でアドマイヤテラ(牡5、友道)を勝利に導いた。中団の内で脚をため、直線は難なく抜け出して3分2秒0のレコードV。大一番の天皇賞・春(G1、芝3200メートル、5月3日=京都)へ絶好のスタートを切った。武豊騎手は同レース9勝目。87年のデビューから40年連続のJRA重賞勝利を達成した。

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“長距離は騎手で買え”の格言通りだった。デビュー40年目のレジェンド武豊騎手が、巧みな騎乗でアドマイヤテラを勝利に導いた。パドックでは気が入り、チャカチャカした周回。友道師が「これで長距離をもつのかな…」と思ったほどだ。しかし、そんな心配も名手の手綱で杞憂(きゆう)に終わった。

「1番枠だったんで、スタートだけ決めたいと思っていました」。その関門を難なくクリアすると、道中は中団のラチ沿いぴったりを追走。テラも力むことなくピタリと折り合った。まさに人馬一体。「基本、乗りやすい馬。周りを見ながら折り合いもついたので、あとは他の馬がどう動くかを見ていました」。

2周目の勝負どころに至るまでを完璧に立ち回り、4コーナーでは3番手まで浮上。最後は抜け出すタイミングだけだった。「2着馬がいい感じで走っていたので、それについていく感じで」。先頭に立ったアクアヴァーナルの外に出して仕掛けると、あっさり差して3馬身差。走破タイムは3分2秒0のレコード。圧巻のレースぶりに友道師は「安心して見ていられました。内をピッタリ回って最後だけ外に出す、長距離のお手本のようなレースでしたね」と絶賛した。

もちろん、テラ自身の成長も見逃せない。「久しぶりに乗りましたが、馬体が大きくなって、返し馬の1歩目が力強かった」と鞍上はパートナーの確かなレベルアップも口にした。

阪神大賞典9勝目。デビューから40年連続のJRA重賞制覇。レジェンドがまた金字塔を打ち立てた。

「多くの馬と多くの関係者のおかげです。もっと伸ばしていきたいですね。次の目標? (直後に乗る)最終レースです(笑い)」

豊テラの次なる舞台は5月の淀、春の盾。G1タイトル奪取がいよいよ現実味を帯びてきた。【明神理浩】

◆アドマイヤテラ▽父 レイデオロ▽母 アドマイヤミヤビ(ハーツクライ)▽牡5▽馬主 近藤旬子▽調教師 友道康夫(栗東)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 13戦6勝▽総獲得賞金 2億6280万3000円▽主な勝ち鞍 25年目黒記念(G2)▽馬名の由来 冠名+地球(ラテン語)。