阪神が粘り強く、対ヤクルトのカード初戦をモノにした。終盤から「0」でつないだリリーフ陣の好投も勝因だが、先発高橋がポストシーズンで大きな戦力になることを証明した一戦でもあった。
今シーズン5試合目の先発は、6回3安打1失点だった。真っすぐに、スライダー、カットボールなど、どの球種もレベルが高い。ボールの出し入れではなく、ストライクゾーンで勝負ができる。
この日は6回を計76球で終えたが、少ない球数のピッチングは、度重なる故障を乗り越えたことを考えた投球術と言えるだろう。それと同時に、全球種で打者を打ち取れることを意味している。
ただ4回にヤクルト村上に、今シーズン初の被本塁打になる左越えの1発を浴びた1球は悔やまれた。本人もマウンドでショックの色を隠さなかったが、初球ツーシームが高めにいったのは、何より「不用意な1球」と思ったのだろう。
高橋は現在セ・リーグNO・1の左投手といえる。チームにとっても、CS、日本シリーズを戦うにあたって、村上、才木に次ぐ先発ピッチャーの位置づけに上がってきているのではないだろうか。
また阪神の下位打線は、坂本を除いてレギュラーが決まっていない状況だ。その点、延長10回の得点に絡んだ高寺、熊谷らの必死さが伝わってきた1勝でもあった。(日刊スポーツ評論家)




