カープが開幕スタートダッシュに成功した。開幕戦こそ勝ち星を逃したものの、2カード目の阪神戦、3カード目のDeNA戦で勝ち越しを決め、3日には2年目の佐々岡体制初の貯金「3」を手にした。

現在チーム防御率はリーグトップの2・14と、投手陣の奮闘ぶりが際立つ。先発陣は全9試合中7試合でクオリティースタート(6回以上自責点3以内)と安定感は抜群。リリーフ陣も昨季経験を積んだ塹江、ケムナの2投手に、新守護神のドラフト1位栗林良吏投手(24)、同2位森浦大輔投手(22)、同3位大道温貴投手(22)の新人投手トリオが加わったフレッシュな新勝利の方程式が、チームの躍進を支えている。

少し気が早いが、新人の新記録更新の期待が高まる。栗林は5試合に登板し、既に3セーブを挙げている。球団の新人最多は、03年の永川勝浩(現1軍投手コーチ)の「25」で、プロ野球では15年にDeNA山崎が記録した「37」が最多記録。ホールドの新人最多記録は12年のロッテ益田が記録した「41」。球団最多は12球団最少で、07年の上野弘文(現1軍打撃投手)の「7」。既に森浦は3ホールドを挙げており、14年ぶりの記録更新は目前だ。

森浦は惜しくも1つのプロ野球新記録を逃していた。初登板から3試合連続でホールドを挙げており、06年の藤岡好明(当時ソフトバンク、現DeNA2軍投手コーチ)、19年のソフトバンク奥村政稔の最多記録に並んでいた。しかし、3日DeNA戦(横浜)で7回に登板した左腕は3者凡退と好投したが、4点差だったためホールドがつかず、初登板から4試合連続ホールドの新記録は残念ながら幻となってしまった。

広島の新人投手トリオがシーズン終了後にどんな新記録を打ち立てるのか、楽しみに待ちたい。【広島担当=古財稜明】