日本文理が帝京長岡に勝った。両チーム合計25安打の打撃戦で、14安打を放った。会場の悠久山球場がある長岡市出身の堤俊輔捕手(1年)が、「地元」で3打数3安打3打点と活躍した。
全身に注入した闘志は誰よりも強かった。堤が、故郷の長岡市で爆発した。4-1で迎えた5回裏1死満塁のシーンでは右前への2点適時打。この日は3打数3安打3打点の奮闘だ。地元を離れ、日本文理で寮生活を送っているだけに「故郷に錦を飾る」にふさわしい活躍。帝京長岡の山田星那(せな、1年)は長岡シニア時代にバッテリーを組んでいた同僚で、友人、知人が大勢いる中で打撃をさく裂させた。
「なじみある球場。気合が入った」と地元で快打を連発した堤は言う。大井道夫監督(74)も、1年生レギュラーを褒めた。「打撃は、まずまず振れている。スイングが素直。あの感じでずっとやってくれれば…」。7番打者への期待感はたっぷりだった。
入学当時は故障で出遅れた。4月に左足親指付け根にある拇指(ぼし)球の疲労骨折に見舞われ、かばっている間に甲の部分も痛めた。そんなケガを克服して春夏のベンチ外から、今秋は背番号2を獲得した。大井監督は、今夏の4番打者で捕手の川村啓真(1年)を右翼手にコンバートしての抜てき。しかし、捕手としてのリードは「あまり内容は良くない」と反省した。
双方合わせて25安打の打撃戦で、帝京長岡には11安打を許した。日本文理は3投手を投入する総力戦。「前半は直球を打たれたので、後半は変化球主体に切り替えた」と言う堤は、失点1に抑えたものの「打たれたのは捕手のせい」と責任を一身に受け止めた。それでも配球のために頭を酷使しても打撃は別物。「打たれない配球をテーマにしているけれど、打席に立つときは気持ちを切り替える」。言葉通り堤は打席で躍動した。【涌井幹雄】

