父の誕生日をグランドスラムで祝った。超高校級スラッガーの早実・清宮幸太郎内野手(3年)が、芦花(ろか)との4回戦で高校通算105号となる公式戦初の満塁本塁打を放った。今年の父の日に続き、ラグビー・ヤマハ発動機監督の父克幸さんの50歳の誕生日も代名詞のアーチでド派手に飾った。公式戦7戦連続アーチでチームを16強へ導き、次は21日に法政との5回戦(神宮)に臨む。

 規格外の怪物は、父への誕生日プレゼントも規格外だった。7回1死満塁、外角の直球を、公式戦で初めて逆方向となる左翼席へ運んだ。確かな成長を示すとともに、感謝の思いをアーチに乗せた。

 清宮 父親の誕生日というのは分かってましたし、最後の最後で出て、ホッとしています。

 微妙なズレを修正し、打ち直した。直前の第4打席、5回2死満塁では二飛に凡退。第3打席もミスショットで二飛に終わった。「前の打席の感覚を修正して入れた」。外角の球を打ち上げた原因を追究し、三度目の正直で打ち返した。