横浜創学館のエース・佐藤孝輔投手(2年)は今夏、確かな手応えを感じている。先月の練習試合で、埼玉・花咲徳栄(7回4失点)や群馬・前橋育英(9回4失点)相手に好投。全国制覇の経験のあるチームを抑え、手応えを感じた。

 最速134キロながら、コーナーを突く制球力で打たせて取るタイプだ。変化球はカーブ、スライダー、フォークボール、スクリューボール。その中でも得意球は打者の手元で変化するスクリューだ。

 1年の秋に先輩に聞いて握り方を教わった。新たな武器を得て、腕の振りを意識しながら投げ込んだ。練習場が学校から離れているため、授業が終わると毎日30分ほどかけてグラウンドまで走る。「冬場は走り込んで完投能力が付いた」と課題のスタミナも克服。「(強豪校との)練習試合で自分が納得いく投球をすれば抑えられる」と自信をのぞかせた。

 森田誠一監督(53)も「佐藤は力もついて頼れる存在になった」と信頼を置く。例年以上に打撃練習も強化し「6月に入ってホームランも増えて力も付いてきた」と調整は順調だ。10年前の90回記念大会では、決勝で森田監督の母校・横浜に敗れた。今春も0-9の完敗だったが、前日に7回を投げていた佐藤を先発させておらず、同じ展開にはならない。

 創部60年目の今年、決勝で「打倒横浜」を成し遂げ、初の甲子園を手にする。 横浜創学館の初戦(2回戦)は15日(日)。横浜スタジアムで磯子工と西湘の勝者と対戦する。【松熊洋介】