34年ぶりのノーシードで挑んだ浦和学院が敗れた。

2安打完封負けに、森士監督(55)は「彼らは精いっぱいやってくれたと思います。監督の不徳の致すところです。なんとか成果として形にしてあげたかった」と選手たちをねぎらった。

4打数無安打に終わった主将の中前祐也内野手(3年)は「ストレートに振り負けないようにボールの上を強く叩く対策してきたんですけど、出し切れませんでした」と涙を流した。

昨年の甲子園8強メンバーだが「去年は先輩たちに連れて行ってもらった。その経験を生かすことができなかった。技術の面では全然だめだったので、一体感だったり連帯感だったりは持ってやってきたけど、出し切れませんでした」と悔しさをにじませた。

尊敬する昨年主将の蛭間拓哉(早大)に、1回戦後に連絡を取った。「しっかり準備をして後悔ないように。一体感を大切に」とアドバイスを受けた。

一昨年の冬は蛭間にトスバッティングのペアを誘われ、背中で引っ張る主将の姿を目に焼き付けた。「意識が変わりました。ごみ拾いとか細かいところから自分から率先してやりました」と先頭に立ってチームをまとめた。

主将を通して「逆境に立ち向かっていく勇気」を得た。この経験を生かして次のステージで悔しさを晴らす。