35年ぶり甲子園へあと2勝と迫った大船渡(岩手)に、レジェンドOBも熱い期待を寄せる。

84年春夏連続甲子園出場メンバーの今野一夫さん(52)は一関工との岩手大会準決勝(午後0時半試合開始)を控えた23日「準決勝も決勝戦と同じくらいのつもりで」と、注目の最速163キロ右腕・佐々木朗希投手(3年)ら後輩たちにエールを送った。

甲子園ではクリーンアップを担い、94~04年には監督を務めるなど選手、指導者として大船渡の野球に深く携わってきた。「決勝で勝つために頑張っている。だから優勝を決めるその1球が一番良くなくては」と教わり、教えてきた。最後まで気を抜くことなかれ。佐々木らナインに“2試合連続決勝”の意気を求める。

甲子園への条件の1つを「2死からのチャンスをものにできるか」と挙げる。極限の集中力と執念。キーマンを84年メンバーの子息、高校通算28発の木下大洋外野手(3年)と予想する。「巡り合わせを感じる」という主砲に「気負わず、突き刺すようなライナーを」と期待する。

今野さんはグループLINEで呼びかけ、決勝進出となれば同期たちと声をからすつもりだ。「お祭り騒ぎですよ」。脈々と受け継がれる港町の熱い思いで、現役球児たちを後押しする。【金子真仁】