智弁学園(奈良2位)が終盤の集中打で龍谷大平安(京都1位)を下して4強に進出し、来春のセンバツ出場を有力にした。近畿地区の一般選考枠は6。

先発の西村王雅投手(2年)は、初戦の滋賀学園(滋賀1位)戦に続いて9回完投。初回に2点を先制されたが、「終盤しんどい試合だったけど、自分で粘ることが出来た。野手が『お前の力を見せてみろ』と言ってくれたのが大きい」とバックに感謝した。京都府宇治市出身の西村は「平安がセンバツ優勝したときに憧れもあった。雰囲気がありました」。センバツを大きく引き寄せる1勝を地元の名門から挙げた。

打線は6回に同点。7回に勝ち越すと、8回には2死一、二塁から来秋ドラフト候補の前川右京外野手(2年)の2点適時打、4番山下陽輔内野手(2年)の左中間2ランなど6安打を集めて5点を奪い突き放した。小坂将商監督(43)は「まだ決まったわけじゃない。近畿優勝する気持ちで、3つめもしっかり相手に向かってしっかりやっていきたい」と気を引き締めた。31日の準決勝で、市和歌山(和歌山1位)-智弁和歌山(同3位)の勝者と対戦する。