センバツ運営委員会は20日、監督による体罰問題が明らかになった東海大菅生(東京)をセンバツ推薦校として扱うことを確認した。27日の選考会で選出された場合、甲子園出場に支障はない。昨年の秋季東京大会で優勝しており、選出は確実視されている。

それに先立ち、日本学生野球協会は緊急の審査室会議を開き、処分を決めた。昨年12月5日から自主的に謹慎している若林弘泰監督(56)は、部内体罰と報告義務違反のため同日から4月4日まで4カ月の謹慎。宮原上総部長(33)は報告遅れで1カ月の謹慎。

元中日の若林監督は昨年8月、練習試合でカバリングを怠った1年生部員の尻を1度蹴り、叱った。その後、部員から退部の申し出があり、保護者と面談を重ねたが転学の意思は変わらなかった。部員と保護者が「荒立てないでほしい」としたため、校長は校内でとどめる判断で東京都高野連に報告しなかった。昨年末、同部員の保護者が同高野連に情報提供。それを受けて学校も報告書を提出した。その中で新たに他の部員への体罰2件も発覚した。いずれもケガはない。

センバツ選考の規定により、新チーム結成後から本大会までに同審査室で有期の謹慎処分を受けた野球部指導者は責任教師、監督として登録できない。選手たちはこの日も監督と部長が不在の中、通常練習を行った。日本高野連理事、日本学生野球協会理事の尾上良宏氏は「自分をコントロールしながら指導できるか。教育に携わる者にはより要求される」と話した。