工藤ホークスがドタバタ劇の末、初のサヨナラ勝ちを飾った。ヒーロー明石健志内野手(29)と抱き合った指揮官もどこかホッとしたような表情。その訳は、直前に起こった珍プレーにあった。
2点を追う9回1死一、三塁。3番柳田が放った打球は左中間のフェンスに直撃。ボールは山なりで跳ね返った。走者が1人生還。一塁走者の高田が三塁ベースを蹴ったが、走りを緩めて、塁間で止まった。慌てて三塁に戻るも、転送されてタッチアウト。球場内はどよめいた。実はこの場面、杉永三塁塁審が本塁打と勘違いし、手を回していたのだ。
飯田三塁コーチは「審判が手を回していたから。打球の跳ね返りが、山なりだったので、客席に入ったのかな、と思った」と困惑顔。球場はオフに改修し、外野部分にホームランテラスを新設。その上部はネットが張られており、本来あったフェンスの色と重なって、見にくかった。工藤公康監督(51)がプレー直後にベンチから飛び出し、審判に確認。協議の結果、本塁打ではなく、インプレーで1死二、三塁から再開となった。
杉永塁審 観客席に入って、出てきたと思った。本塁打の判定で(高田が)走るのを止めたので、二、三塁とした。
騒然とする中で、途中出場の明石が右前にサヨナラ打。「ああいうところでサインを出したことがなかった。ベンチで『サイン』と言われたよ。喜んでいたら」。ドタバタの中で、工藤監督は指示を忘れるほど興奮していた。劇的すぎる勝利を重ね、今日22日の最終戦に勝てば、オープン戦を首位で終える。【田口真一郎】
◆オープン戦1位争い ソフトバンクとDeNAに絞られた。ソフトバンクは今日の広島戦に勝てば12勝4敗1分け、勝率7割5分。DeNAも今日の西武戦に勝てば9勝3敗3分け、勝率7割5分となり、両チームが同率で並ぶ。両チームとも勝てば1位が決まり、他にDeNAが1位のケースはD△、ソ●。ちなみに、オープン戦でソフトバンクが1位ならば2年連続、DeNAが1位ならば横浜時代の97年以来になる。



