ありのままで2勝目! 阪神藤浪晋太郎投手(21)が11日、先発が予定される14日ヤクルト戦(神宮)での原点回帰を誓った。ここ6試合白星がなく、脳内は「勝てない」「考える」「原因を探す」「すぐに登板」の無限ループ状態。前回登板以降取り組むクセの矯正も引き出しの1つとして、まずはらしさ全開の投球で今季初対戦のヤクルトにぶつかる。
最後の白星から、もう43日が経過した。藤浪は3月29日中日戦から6試合勝ちなしの現状に「勝ったらスッキリする。早く楽な1週間を過ごしたい」と本音を漏らした。苦しいチーム状況と比例するように、もがく今シーズン。中5日で14日に巡ってくる先発に向けて、原点回帰を決めた。
「もちろん早く勝ちたいけれど、焦ってもどうしようもない。勝てなかったら何がいけないのか原因を探したくなる。いい準備をして、いいパフォーマンスをする。(勝てない今を)考えすぎないようにしたい」
前回の8日広島戦では、自己最速の158キロを計測。だが、5回を投げて自己ワーストの7失点と崩れた。試合途中にはセットポジションで通常はベルト付近に置くグラブを胸の前に上げた。昨季9試合、今季もすでに3試合戦った広島にクセを見抜かれている可能性があった。一方で、ヤクルト戦は今季初登板。昨年もわずか1試合だった。考えすぎ、警戒しすぎを戒めた。
「対戦が少ないので、自分も向こうも多くのイメージを持っていない。やりながら感じていきたい」
指名練習でのキャッチボールで、中西投手コーチとグラブの位置を確認した。最後は「改良版」になる胸の前にセットする形で投げ込んだ。そして藤浪は冷静に言った。「どっちにするかは直前に決めるんじゃないですかね。感覚もあるので。両方の確認をしているところです」。2つのパターンはあくまで引き出しにし、まずは自分らしさの体現を目指す。
「この前もボール自体は悪くなかった。いい部分もあるので、それを出しつつ修正していければいい」
藤浪の一番の魅力は打者に立ち向かう迫力のある投球。それがヤクルト打線にとっても脅威になるはずだ。遠い白星への思い、神経質になっていたクセの矯正よりも優先することがある。モヤモヤの胸中はいったんリセットだ。【松本航】



