日本ハムの2年目右腕、浦野博司投手(25)が、快投を演じた。広島打線を相手に6回を散発の2安打無失点に抑え、2勝目を挙げた。1回こそ2四球と制球が不安定だったが、2回以降は立ち直り、大きなピンチはなし。4回途中でKOされた昨年の広島戦の屈辱を晴らした。
赤い熱気を寄せ付けなかった。浦野がスマートに、ピンチをはね除けた。1回、2四球で2死一、二塁。沸き上がる広島ファンをよそ目に、冷静さを貫いた。「気持ちを入れ直していきました」。メジャー通算52本塁打のシアーホルツへ、丁寧に内外角を投げ分けた。最後は134キロ直球で空振り三振。持ち味のテンポで、リズムに乗った。6回2安打無失点で2勝目。4月19日楽天戦以来となるチームの完封勝利に、大きく貢献した。
因縁の舞台でリベンジを果たした。マツダスタジアムではプロ1年目の昨季、交流戦初登板。4回途中で降板した悔しさは、脳裏に焼き付いていた。「やり返したい気持ちはありました」。投げ合った広島大瀬良は昨年のセ・リーグ新人王。浦野も新人王争いに食い込む活躍を見せたが、初タイトルには届かなかった。「そんなに意識するほどじゃなかった」と自らの投球に集中。6回1/3を13三振と力投の大瀬良よりも、浦野は価値ある白星を呼び込んだ。
最愛の「ハー娘。」の期待に応えた。広島の「カープ女子」やオリックスの「オリ姫」などの女性ファンが話題と聞き、ひそかに頭を悩ませていた。妻は、浦野の登板日以外も日本ハムを応援するほど愛情たっぷりのファン。そんな姿にぴったりの愛称を探していた。「Fガール? F女? しっくりこないなあ」。この日は快投でカープ女子の表情を曇らせ、愛妻に勝利を届けた。
栗山監督は「久々に浦野らしく投げてくれた」と絶賛。マウンドでは淡々としていた浦野も、試合後は笑顔。後輩杉谷の頭を笑顔ではたきながら「よく打った」と興奮しきりだった。【田中彩友美】



