日本ハム中田翔内野手(26)が13日、「日本生命セ・パ交流戦」DeNA2回戦(札幌ドーム)の1回、両リーグ最速の20号ソロを放った。日本人野手の20号一番乗りは11年西武中村以来4年ぶり。自身4年連続の20本塁打で、62試合目での到達は最速となった。チームは貯金を今季最多の「13」とし、交流戦とパ・リーグのダブル首位に立った。今日14日のDeNA戦に勝ち、ソフトバンクが敗れれば交流戦勝率1位が決まる。
プレーボール直前から興奮していた。見渡せば360度、スタンドに4万1138人の観衆が埋まっていた。中田の心に火が付いた。「満員になることが札幌ドームはそうそうないので、試合前から気合が入っていた」。開幕戦以来、今季2度目の満員御礼にアーチストの本能がうずいた。1回2死。追い込まれながら148キロ直球を捉えた。左中間への20号ソロ。「完璧でした。気持ちよかった」。会心の一振りで両リーグ最速、4年連続の大台到達だ。
4番にとって、本拠地での本塁打は格別だ。「甲子園で、いい思い出はない。今は札幌ドームで打つのが一番うれしい」。高校時代、大阪桐蔭で「平成の怪物」と呼ばれて活躍した聖地も今では一球場の感覚。今季20本塁打のうち、12本を札幌ドームで放っている。「まだまだ通過点」とクールだが、ホームグラウンドでの放物線が喜びだ。
ミスは全力疾走で取り返した。6回の守備。1死三塁で、梶谷の打球をはじき適時失策。一時同点に追いつかれた。力投していた先発吉川に「申し訳なかった」。名誉挽回のチャンスは8回に訪れた。1死一、二塁の好機で打席へ。「集中しすぎて、相手の(内野守備の)シフトも見えていなかった。センター前(安打)を1本損した」。中前へ抜けそうな打球は、極端に二塁ベース寄りに守っていた二塁手に阻まれたが、懸命に一塁へ走って相手失策を誘発。決勝点を奪った。
島田球団代表から、口酸っぱく言われていることがある。「4番は打つだけでなく、打てない時にどう振る舞うか」。凡打でも必死に一塁を目指した姿勢と、豪快な1発でチームを勝利に導いた。栗山監督はあえて言った。「今日は集中力があった。これで安心してほしくない。もっともっと打てる打者」。シーズン46本塁打ペース。まだまだ劇的なアーチを積み重ねていく。【木下大輔】
▼中田が両リーグ20号一番乗り。中田の20本塁打は4年連続で、チーム62試合目の20号到達は13年の67試合目を抜く自身最速ペース。日本ハム選手の両リーグ20号一番乗りは、52年深見、69年大杉、80年ソレイタに次いで35年ぶり4人目。今季の中田は札幌ドームでよく打ち、同球場では30試合で12本目(他球場は32試合で8本)。12年の11本を上回り、早くも札幌ドームでの自身シーズン最多となった。



