虎のポイントゲッターが復調の1発を放った。阪神マウロ・ゴメス内野手(31)が7回、8月13日以来のアーチとなる15号ソロだ。1回に二塁打、3回のタイムリーと合わせて3安打3打点の活躍だ。今日20日のヤクルト先発は、チームが2敗を喫している山中。天敵突破で逆転Vロードを切り開くには、ゴメスの猛打が欠かせない。

 ダイヤモンドを1周したゴメスは、ベンチ前にできた祝いの列を進んだ。首脳陣、チームメートとハイタッチをしながら最後尾へ。いつもの決めポーズで完結…となるはずが、相方の今成はネクストバッターズサークルにいた。仲間から尻をたたかれ、ささやかにねぎらわれる。打撃不振による5番起用で、6番を打つ今成とは前後の関係になった。喜びの儀式はなくなったが、27試合ぶりの1発は手応え抜群だった。

 「(最近は)すごく感触がいい。試合になってからも、思い通りのスイングができたよ」

 みんなの気持ちが晴れた。2点ビハインドの7回1死。DeNA須田の138キロ直球は、外角高めに浮いた。思い切りたたくと、打球が横浜の空へ飛び上がる。左翼筒香は途中で追うのを諦めた。前日18日の13残塁に続き、この日も6回までに8残塁とイライラが募った。それをも吹き飛ばす、左翼席中段への15号ソロだ。黄色に染まった球場左半分は、この日一番の盛り上がりを見せていた。

 「タイミングが合っていなかったけれど、ここ2、3日は合ってきているよ」

 本塁打がなくなった8月中旬以降、打撃不振に苦しんだ。9月に入ってからはドローン騒動に5番降格。来日2年目にして最大ともいえる試練を、ようやく打破しつつある。初回には左中間へ二塁打。3回には右翼線への適時打と左右に打ち分けた。5回1死一、三塁では中犠飛で、最も必要な勝負強さも披露。痛い連敗を喫した横浜だが、ゴメスは計8打数5安打と爆発。今季47打数22安打3本塁打15打点、打率4割6分8厘と打ちまくった港町で、大きな土産を手にした。

 「今は狙い球を絞って、打席に入れているよ」

 打席での迷いが消えた。今日20日からはヤクルトとの上位対決が控える。チームが今季2戦2敗と苦しむ第1戦先発山中にも、6打数2安打、打率3割3分3厘と苦手意識はない。状態も相性もバッチリ。後は、甲子園で暴れ回るだけだ。【松本航】