淡々と、大記録につながるアウトを摘み取った。日本ハムの守護神・増井浩俊投手(31)が球団歴代単独2位となる38セーブ目を挙げた。最終9回。無失点で投げ抜いてきた大谷に代わって、バトンを受け取った。0封勝利、チームの連敗ストップを託され、オリックスは中軸からの打線。多くのプレッシャーも寄せ付けない。「やってきたことは間違いじゃない」。圧倒的な自信が、右腕にみなぎっていた。
新たな背中を捉えた。150キロ台の直球、スライダー、そして決め球フォーク。丹念に基本通りの低めに集めた。危なげなく8球で3者凡退。セーブ数で並んでいた武田久を抜いた。「実感はないんですけど、久さんより多く取れたのはびっくり」。駒大の先輩でクローザーとしても大先輩の壁を越えた。球団最多セーブ記録を持つMICHEAL(06年)まで、あと1セーブに迫った。
シーズン佳境に入り、タイトルへの執念も再燃してきた。リーグトップ40セーブのソフトバンク・サファテを、2セーブ差で追う。「狙える限りは狙っていく。プレッシャーをかけられれば」と強気に宣言。球史に名を刻む日へ。静かに、使命に燃えている。【田中彩友美】



