CSの秘密兵器だ! ソフトバンク2年目の上林誠知外野手(20)が2号2ランと二塁打2本を放ちプロ初の猛打賞をマークした。工藤監督も「そう(CSでの起用を)思える内容だった」と評価。今季初の4連敗、リーグ優勝後4勝8敗と調子が出ないチームを20歳の若鷹が強烈な刺激を与えた。

 プロ2本目の本塁打も衝撃的だった。1点を追う7回2死二塁。上林が楽天釜田のカットボールを捉えた。右翼席中段まで運ぶ逆転2ラン。そこまで得点を奪えなかった釜田をマウンド上でガックリとさせた。「真っすぐとカット半々が頭にありました。読み通りの球種が得意なコースに来てうまく打てました」。この日3本目の安打は、連敗中のチームを勇気づける1本となった。

 8回に先発中田が再逆転を許し、今季初の4連敗。ヒーローにはなれなかったが、CSの新戦力として猛アピールできた。工藤監督は「本塁打が出るのは彼の勝負強さ。そう(CSでの起用を)思える内容だった」と実力を評価した。

 柳田の負傷欠場でめぐってきたチャンスを生かした。前日9月29日、ウエスタン・リーグ首位打者と盗塁王の2冠をひっさげ、今季3度目の昇格。2番中堅で2安打。そしてこの日は3回、5回の連続二塁打に7回の2ラン。2日で10打数5安打2打点の安打製造機ぶりは、まさに「鷹のイチロー」だ。

 ネクストバッターズサークルでは、両膝内側を同時に地面につけるように足を曲げてストレッチする。「下半身を使ってしっかり打てるようにと、体に言い聞かせているんです。イチローさんのマネですけどね」。8月25日ロッテ戦では逆転満塁プロ1号を放ったが、その後スタメン起用で結果が出せなかった。

 前日29日のアーリーワークではフリー打撃でバットを折りながらスタンドへ運んだ。「こんなこと今までなかったんですけどね」。自分が感じる以上に成長している。今日1日のホーム最終戦出場後、3日の宮崎でファーム選手権に出場するが、4、5日の仙台での楽天戦で1軍に戻る。「リーグ優勝の時は輪の中に入れなかった。日本一の時はいたい」と、力強く1軍残留を誓った。【石橋隆雄】