日本には敵無し? 広島前田健太投手(27)が2日、都内ホテルで行われたゴールデン・グラブ賞の表彰式に出席した。4年連続5度目受賞の常連は、両リーグの名手が顔をそろえた舞台でも強気なコメントを並べた。絶対的な自信を持つ守備力は、すでに“世界基準”に達している。
両リーグ17人の守備のスペシャリストが集結した(パ・リーグ二塁のロッテ・クルーズが欠席)。黄金のグラブ型トロフィーがまぶしく光った。今年の受賞者の中で最多タイの5度目受賞の前田は、誰よりも自信に満ちあふれていた。
「この賞に関しては自分が取るものだと思っている。(守備がうまい)イメージを付けられていると思うし、数字上で決めるものではなく記者投票なので選ばれるかなと思っていた」。
4年連続、5度目のゴールデン・グラブだ。今年も2位のヤクルト石川に193票差をつける圧勝だった。「仮に投票権を持っていたら?」と水を向けられると「僕に入れます」と即答した。守備に絶対的な自信を持つ右腕にとっては当然の結果だった。
根底に「いい投手ではなく、いい野球選手になりたい」という思いがある。打席でのフルスイング、走塁での全力疾走を怠らない。「特別速い球を投げるわけでもないし、体が大きくもない。ずっと総合力で戦ってきた。そういう意味でも守備が大事。自分で自分を助けられる」と守備の重要性を説く。
今季10勝目を挙げた8月27日阪神戦は、名手・前田が投手・前田を助けた試合だった。1点リードの5回1死一、二塁。三塁側へ転がった岩田の送りバントにマウンドから猛チャージをかけた。バックハンドで素早くさばいて三塁封殺。さらに一塁転送でピンチを切り抜けた。前田という存在がバントをする相手に重圧をかけ、実際に少しでもバントの角度が甘くなれば仕留める。まさに名手だ。
先月24日に球団にポスティング制度を利用しての大リーグ移籍希望を伝えた。日米両球界で大注目される推移について「それはまた球団からあると思います」と話すにとどめた。結論は今週末にも出る。守備ではもはや日本では敵無し。去就は未定ながら、前田の守備が世界で通用することは間違いない。【前原淳】



