阪神福留孝介外野手(38)が西宮市内の球団事務所で契約交渉を行い、5000万円アップの推定年俸2億円で更改した。3年契約最終年の今季は140試合に出場し、打率2割8分1厘、20本塁打、76打点とチーム2冠の成績を残し、ベストナイン、ゴールデングラブ賞も獲得した。日米通算2000安打がかかる来季は単年勝負を選択。40歳現役へ向けても1年、1年を積み重ねていく覚悟だ。

 ここから先は明日なき戦いになる。福留のそんな決意がうかがえた。契約交渉を終えると、チーム2冠だった今季の成績について、こう語った。

 「納得していないと言えば、していないですね。これから先、納得することもないと思う」

 球団からは4番も務めたその存在感、勝負強さを評価された。ただ、3年契約を終え、39歳を迎えるシーズンには単年勝負で臨む。

 「(自分を)追い込むとかいうことではないですが、その方がいいかなと」

 当然、結果が残せなければ、引退の2文字が迫ってくる。ここからは金本監督らも経験した、40歳での現役へと近づいていくが、目の前の1歩を積み重ねていくことでしか、成し得ないことはわかっている。

 「(40歳現役は)難しいことだと思います。ただ、限界をつくるつもりもないし、必要とされなければユニホームを脱がないといけない。先を見て、いいことはないですし、今できることを精いっぱいやれれば」

 日米通算2000安打まであと67本に迫っているが「意識は持っていません。2000本を打つためにやっているわけではないので。(目標は)チームが勝つこと。それしかないです」

 金本監督からは、ケガをしない体づくりと、率先してチームを引っ張る姿勢を期待されているという。

 「野手には鳥谷がいて、投手には福原さんがいる。トリに任せるのではなくてサポートできれば」

 ここまでも若手や中堅へのアドバイスなど、プレー以外での貢献が球団から高く評価されている。退路を断ったベテランが、目の前の勝利だけを追い求めていく。【鈴木忠平】