日本ハム大谷翔平投手(21)が、プロ2度目の死球を受けた後に17試合連続安打を決めた。「日本生命セ・パ交流戦」の広島戦で、ジョンソンの148キロ直球が右肩肩甲骨付近に直撃した。大谷の死球は、ルーキーイヤーの13年7月9日に楽天田中(現ヤンキース)から受けて以来、3年ぶり。大事には至らず、7回に二塁打をマークしたが、二刀流をこなす投手だけに肝を冷やす場面だった。
鈍い音が、右の肩甲骨付近から聞こえた。大谷の表情がゆがんだ。1回の第1打席。向かってくる広島ジョンソンの148キロ直球を、よけることは出来なかった。ルーキーイヤーの13年7月以来、3年ぶり、プロ入り2度目の死球。「大丈夫です。当てにきているわけじゃないですし。背中は大きい筋肉がいっぱいついているので、重傷にはならない」。広背筋に当たったため大事には至らなかったが、球場内が一瞬、凍り付いた。
誰よりもヒヤリとしたのは栗山監督だろう。前回の死球は楽天田中(現ヤンキース)の変化球が左膝に当たったものだが、今回は速球、それも利き腕の右肩付近を襲った。「心配した。でもああいうことも起こる」。次回登板も4日後(12日阪神戦)に迫っている。リスクを覚悟して挑んでいる「二刀流」だが、死球によるダメージは野手とは比べものにならない。
打率3割5分7厘、9本塁打。同監督は「結果を残せば残すほど、こうなる」と言う。それでも大谷は、引かない。「ウチアマ(内角の甘いボール)は得意だと思っているので。厳しいところに来たボールも、しっかりさばけるようにしたい」。相手バッテリーの内角攻めをむしろ歓迎した。
背中で受けたことも、大谷の技術だった。花巻東時代にも、内角球をよける練習は積んできたという。スイングするギリギリまで手元が後ろ(捕手寄り)に残っているため、体を反転させて背中で死球を受けることができる。栗山監督は「普通(手が)先に出ちゃうもの。そういうことができる数少ない打者」と評価。大谷本人も「インサイドを打ちにいって手首に当たる方がダメ」と、死球の“もらいかた”にも気をつけている。
7回には右中間へ二塁打を放ち、打席に立った試合の連続安打は「17」に伸びた。今後も警戒されればされるほど、死球の危険性は高くなる。入団から取り組んできた「二刀流」が、それだけレベルアップしている証しでもある。【本間翼】
◆死球メモ 大谷の死球は13年7月9日楽天戦以来でプロ2個目。通算673打席だから、337打席に1個のペース。主な打者を見ると、11866打席で114死球の王(巨人)は104打席に1個、野村(西武)は98打席、松井(巨人)は141打席に1個のペースだった。1リーグ時代には6722打席で6死球の千葉(巨人)のように少ない選手がいたが、最近の少ない選手には7270打席で17死球(428打席に1個)の真弓(阪神)や7598打席で19死球(400打席に1個)の駒田(横浜)がいる。



