若手の活躍に中堅が奮起して、楽天が「日本生命セ・パ交流戦」でDeNAを破り今季初の同一カード3連勝を挙げた。「6番左翼」で2日以来に先発した島内宏明外野手(26)が、起用に応え今季初の3安打猛打賞2打点と大暴れした。9回裏の守備ではヒット性の左飛をフェンス激突のジャンピングキャッチ。オコエの台頭で激しさを増した外野手争いが、リーグ戦再開後の逆襲を狙うチームに上昇気流を作り出す。
鍛え上げた筋肉で、セ・リーグ屈指の剛腕を打ち砕いた。同点の2回無死二、三塁。絶好機に、17日ぶり先発の島内は燃えていた。「力のある真っすぐに負けない。振り切る」。涼しい顔でDeNA山口の内角146キロを引っ張る。右翼フェンスを直撃…と思われた大飛球は乙坂のジャンピングキャッチに阻まれたが、犠飛で先制点を獲得。梨田監督が「非常に球が重い」と警戒した直球を軽々と運び、2試合連続完封中の右腕の出はなをくじいた。
力と力の勝負を制した。この後に3安打1打点と猛打が止まらない。「今年は体重が増えた分だけ詰まっても打球が飛ぶ。打席で詰まってもいいと思える余裕があります」と笑った。昨年までは細身で色白の25歳。そんな自分を変えるべく、今オフに広島のジム「トレーニングクラブ・アスリート」の門をたたいた。ソフトバンク柳田、阪神金本監督らを輩出した虎の穴。自らを追い込み、11月からの約2カ月で78キロの体は85キロに増量した。嫌っていた納豆やプロテイン、マルチビタミンにも挑戦。「パワーがあれば軽く振って飛ばせる。そんな打撃が理想なんです」。土台があってこその先制犠飛だった。
日本一に輝いた13年に「恐怖の9番」と呼ばれた意外性の男も、オコエらの台頭で外野の定位置争いを強いられている。「結果を残さないと使ってもらえない。必死ですよ」。左翼の守備では9回、白崎の大飛球をフェンスにぶつかりながら捕球した。そんな姿を指揮官は頼もしく見つめる。「ピッチャーを助けてくれたね。強いボールに振り負けないということで先発したこともあるが、よく捕ってくれた」。交流戦最終戦にスタメンをつかみ、滑り込みのアピールに大成功。再開するリーグ戦では首位独走中のソフトバンクと相まみえる。真っ向勝負で立ち向かう。【松本岳志】



