ダルビッシュの教えを胸に、いざ日本へ! 阪神は27日、新外国人で救援候補のロマン・メンデス投手(26=レッドソックス傘下3A)とドミニカ共和国サントドミンゴ市内で正式契約を交わしたことを発表した。1年契約で推定年俸7500万円。背番号は未定。150キロを超す直球とスライダーを武器に、来季はマテオらと守護神を争う立場になる。日本行きが決定した右腕は、初めてコメントを発表し、日本に焦がれたエピソードを明かした。

 「契約が決まって、本当にうれしい。日本の野球に興味があり、これまでダルビッシュ投手や藤川投手と話をしてきた」

 14年にレンジャーズでメジャーデビュー。そこには日本球界を代表する2人の投手が在籍していた。ダルビッシュには弟分として、かわいがられたという。当時から「日本に行きたい」と願望を持っていた。すると、こんなアドバイスをもらった。「日本の野球はメジャーと同じくらいレベルが高いが、そうなったら、日本でキャリアを終えるぐらい、がんばれ」。あれから2年。今季メンデスはメジャー昇格を果たせず、マイナー暮らし。阪神からオファーを受けた。「2年たって、今、それが実現できた」。日本に骨をうずめる決意を固めた。

 今季は3Aで32試合に登板し、64回で59三振を奪った。「ストレートで打者を攻めていくのが、私のスタイルです。チームの勝利、優勝に貢献できるよう、がんばります」。金本阪神1年目は、勝利の方程式を固められずに逆転負けが目立った。ダルの教えを胸に、ブルペンの救世主になれるか。

【田口真一郎】

 ◆ロマン・メンデス 1990年7月25日、ドミニカ共和国生まれ。07年にレッドソックスと契約。10年のシーズン中にレンジャーズに移籍。14年にメジャー初登板を果たした。150キロを超す直球と、切れ味鋭いスライダーが生命線。チェンジアップ、ツーシームなども併せ持つ。191センチ、107キロ。右投げ右打ち。