「魔の6月」をなくす! 阪神高山俊外野手(23)が来季の課題にスランプ月の撲滅を挙げた。ルーキーイヤーの今季は、月間打率2割1分7厘と6月に苦しんだ。1年間の好不調の波を少なくし、レギュラーを死守する決意だ。
新人王を獲得したルーキーに、休息の言葉はなかった。高山は選手寮に隣接する室内練習場に1時間近くこもった。打撃マシンを相手に、黙々とバットを振った。「筋力を増やして、シーズンを戦える力をつけないと。今しかできないことがある」。2年目のジンクス打破に向け、無休でトレーニングに励んでいる。
ストイックに自分を追い込むには理由がある。プロ1年目に苦しんだ経験を、繰り返したくない。「明らかに数字は6月に出ていなかった。1年目で研究され始めて、自分の体も、ということもあった」。入団当初から「直すところがない」と指揮官から絶賛されたほどの素材だが、プロの世界は厳しい。相手のマークが厳しくなり、肉体的な疲労もたまった6月は、月間打率最低の2割1分7厘と不振にあえいだ。ベンチスタートが増え、スタメン復帰は7月前半まで待たなければならなかった。
スランプをなくすことは難しいが、好不調の波を少なくすることはできる。「ずっと1軍にいさせてもらったので、来年はそういうことのないようにしないといけない」。月単位の不振は撲滅する決意だ。コンスタントに結果を残すことは、一流打者を目指す上で避けて通れない。高山は6月の苦難を乗り越えたことで、7月は3割6分6厘の月間最高成績を収めた。
危機感もある。外野手は今オフに加入した糸井と福留の先発出場が確定。若手が狙う枠は1つしかない。大型補強を敢行した巨人の話題には乗らず、「自分のチームの競争に勝たないと。そこはあまり考えられない」と悲壮感を漂わせた。江越や横田らがチャンスをうかがう。スランプに陥れば、レギュラーの座も危うい。今オフは徹底的に鍛えて1年間戦い抜けるボディーを作り上げ、17年に臨む覚悟だ。【田口真一郎】



