右膝関節炎で別メニュー調整中の阪神糸井が、キャンプで初めてダッシュを取り入れ、順調な回復をアピールした。宜野座ドームでキャッチボールやティー打撃を行った後、前傾姿勢でスタンバイ。約40メートルを2往復、感覚を確かめるようにショートダッシュを繰り返した。

 「監督から(足の状態を)確認してみろと言われたのでね。これまで走っていなかったし、走ってどうなるか確かめたかったのでね。全然いける! 走れてた。順調にいってますね」

 笑顔の糸井節で好感触を表現した。1月下旬の故障発生後、ランニング系は回避してきただけに大前進。さらに、足を交差させるジグザグ走も披露。金本監督も「もとから走ることに関しては、そこまで痛みがないみたいなんでね」と一安心だ。

 沖縄でキャンプ中のJリーグ浦和のFW李忠成(31)らの「表敬訪問」を受け、30分近く談笑した。競技は違うが元日本代表クラスとの交流で「得るもの? あります」と心は新たになったに違いない。

 球団は張り切り過ぎでの悪化を防ぐため、2月中旬の本体合流の見送りを決めている。だが糸井は「やりたい気持ちはあるけど、セーブしないといけない。プロフェッショナルのトレーナーさんが計画を立ててやっているので、それを信じて、任せてね」と、エネルギーをため込んでいる。【松井清員】