楽天銀次が、5日間で2度の1試合5安打をマークする離れ業を演じた。

「いいところに飛んでくれたのもあるけど、ヒットはヒット。初めてはうれしい」とニッコリ。単打4本は2本ずつ左右に打ち分けた。

7回は無死一塁から「(一塁手がベースについて)一、二塁間が空いてるわけですから」と狙いすまして右前へ引っ張るなど、状況を整理して巧みにバットを操った結果だ。唯一の長打となった3回の二塁打は、左腕アルバースの逃げていく変化球を素直にはじき返して左中間を割った。「今日一番。あそこから、ちょっと感覚が良くなった」とうなずいた。

「(状態が)決していいわけではない」と繰り返すものの、着実に上がってきている。3、4月を終えた時点では打率2割2分8厘だった。3度の猛打賞を記録するなど、5月の打率4割3分6厘は西武秋山と並んでリーグトップ。「自分は3割を打ってのプロ野球選手だと思っている」。トータルでも2割9分まで上げ、バットマンとしてこだわりを示す数字に近づいてきた。【亀山泰宏】