ロッテが11日、楽天から国内FA権を行使した美馬学投手(33)と都内で初交渉を行った。

約50分の交渉の後、取材に応じた松本尚樹球団本部長は「うちは今年Aクラス争いをしたけど、もう1個高いレベルで優勝争いをし、優勝したいと強調した。優勝するために力を貸してほしいと伝えました」と説明。推定年俸1億3000万円で、出来高を含めると3年総額約5億円の好条件を提示したとみられる。

プレー以外の面でも期待を込めた。今季のロッテは、若手の台頭があった一方で、規定投球回に達した投手はなし。「楽天であれだけの立場で投げてきた。しっかりしていると感じた。うちは若い選手が多いので、ピッチャーの手本になってくれる人物」とこれまでチームを引っ張ってきた人柄についても評価した。

一方の美馬は家族や環境面についての質問をしたと言い「全力でサポートしてくれると約束してもらって、いい話を聞けた」と好感触。手術経験があるだけに来季からロッテが行う順天堂大学医学部付属医院との提携は頼もしい。

名物にも引かれた。同じパ・リーグで幾度となく、対戦経験があるだけに「応援のすごさが一番。あの中でやってみたいという気持ちがありました」と意欲も見せた。宣言残留、巨人、ヤクルトと、行き先を熟考する。